ケプラーの法則軌道シミュレーター

惑星運動に関するケプラーの法則をデモンストレーションします。軌道長半径、離心率、中心質量を調整して軌道をアニメーション表示し、速度ベクトルや等面積の扇形を確認できます。

インタラクティブシミュレーションを読み込んでいます...

面積速度一定の法則は角運動量の別の顔

ケプラー方程式 M = E − e sin E は、平均近点角 M から離心近点角 E を求めるための解析的な閉じた形の解を持ちません。これは何世紀にもわたり、天体力学における計算上の大きな難問でした。現代のシミュレーションでは、ニュートン=ラフソン法などの数値解法を用いて反復計算を行います。通常3〜5回の反復で収束するため、数値計算は17世紀以来、天体力学にとって不可欠なツールとなっています。

離心率が本当に意味するもの

離心率はこのスライダーが操る唯一の数で、軌道がどれだけ引き伸ばされているかを表します。e = 0 では完全な円になり、1 に近づけると楕円は彗星の軌道のように細長く伸び、恒星は中心ではなく一方の焦点に片寄って位置します。意外なことに、地球の軌道は e = 0.017 でほぼ円です。季節は太陽との距離の変化ではなく、地軸の傾きから生じます。

なぜ楕円はぴたりと閉じるのか

惑星は永遠にまったく同じ楕円を描き、ゆっくり回転するバラ飾り模様へとずれていくことはありません。これは当たり前ではありません。ベルトランの定理は、束縛軌道が一周で閉じる力の法則はわずか二つ - 逆二乗の重力(1/r²)と調和的なばねの力(∝ r) - だけであることを証明しています。ほかのどんなべき乗則でも、軌道は完全には繰り返しません。きれいに閉じた楕円は、重力が正確に 1/r² の形をしている証拠なのです。

全プロセスの詳細解説

  1. 太陽質量の恒星を回るe = 0.4の軌道 5 ステップ

    太陽質量の恒星のまわりで、a = 1 AU かつ e = 0.4 の軌道があります。両端における速度を求め、さらに軌道の全周にわたって一定に保たれる量を求めなさい。

    1. 軌道長半径 a、離心率 e の楕円は、a(1−e) で最接近し、a(1+e) で最も遠ざかります。これら2つの半径こそが、この問題で必要なすべての幾何学的情報です。

      rp=a(1−e)=0.6 AU,ra=a(1+e)=1.4 AUr_p=a(1-e)=0.6\ \mathrm{AU},\qquad r_a=a(1+e)=1.4\ \mathrm{AU}
    2. ヴィス・ヴィヴァ方程式(生力方程式)は、半径と軌道長半径だけから任意の半径における速度を与えます。公転する物体の質量も、どこから運動を開始したかも関係ありません。

      v=μ(2r−1a)v=\sqrt{\mu\left(\frac{2}{r}-\frac{1}{a}\right)}
    3. 両端で値を評価します。上記のビジュアルツールは、この軌道に対してまさにこれら2つの数値を表示しますが、シミュレーションを行うのではなく、この同じ方程式を実行することによって表示しています。

      vp=μa⋅1+e1−e=45.5 km/s,va=μa⋅1−e1+e=19.5 km/sv_p=\sqrt{\frac{\mu}{a}\cdot\frac{1+e}{1-e}}=45.5\ \mathrm{km/s},\qquad v_a=\sqrt{\frac{\mu}{a}\cdot\frac{1-e}{1+e}}=19.5\ \mathrm{km/s}
    4. ここで比を取り、恒星の質量が消去されるのを確認します。速度比は離心率のみに依存し、a にも恒星にも依存しません。e = 0.99 の彗星は、遠日端を離れるときの199倍の速度で最接近点に到達します。

      vpva=1+e1−e=1.40.6=2.333\frac{v_p}{v_a}=\frac{1+e}{1-e}=\frac{1.4}{0.6}=2.333
    5. その比率は保存則の別の姿です。各速度にその半径を掛けると、2つの積は等しくなります。単位質量あたりの角運動量は一定であるため、軌道が距離で得るものは速度で失わなければなりません。

      rpvp=rava⟹0.6×45.5=1.4×19.5=27.3r_p v_p=r_a v_a\quad\Longrightarrow\quad 0.6\times45.5=1.4\times19.5=27.3

    解答

    近日点で 45.5 km/s、遠日点で 19.5 km/s、その比率はちょうど 2.333 = (1+e)/(1−e) となります。半径と速度の積はいずれも 27.3 となり、これはケプラーの第二法則を数値で表したものです。「同じ時間で描く面積は等しい」という規則は、単に rv = constant ということです。これが、彗星が軌道の外側で大部分の時間を過ごし、内系を数週間で横切る理由です。これは重力の強さが変化するためではなく、面積に関する事実によるものです。

    vpva=1+e1−e(the constant is L=mrv)\frac{v_p}{v_a}=\frac{1+e}{1-e}\qquad\text{(the constant is }L=mrv)
  2. 惑星が遠い半分を這うように進むのに費やす1年の割合 6 ステップ

    パネルはこの軌道に周期 1.000 年を与え、近日点を 0.6000 au、遠日点を 1.400 au に置きます。惑星が遠い側をのろのろ進む様子は描きますが、そこにどれだけ長く留まるかは決して教えてくれません。それを求めましょう——1 年に対する割合として、離心率だけから。

    F O c 2b ½πab bc
    1. 表示されている値から始めます。2 つの拱点は a(1−e) と a(1+e) にあり、この軌道は近づく距離の 2 倍以上まで遠ざかります。

      T=a3/2=1.000,rp=a(1−e)=1.00(1−0.400)=0.6000,ra=a(1+e)=1.400T=a^{3/2}=1.000,\qquad r_{p}=a(1-e)=1.00(1-0.400)=0.6000,\qquad r_{a}=a(1+e)=1.400
    2. ここで働くのはケプラーの第二法則がすべてで、これは距離ではなく面積についての主張です。動径は等しい時間に等しい面積を掃く。つまり、そこで過ごす時間は掃いた面積そのものです。

      dAdt=L2m=const⟹Δt∝A\frac{dA}{dt}=\frac{L}{2m}=\mathrm{const}\quad\Longrightarrow\quad \Delta t\propto A
    3. 楕円を短軸で 2 つに切ります。両半分の面積は等しい——ですが太陽は中心ではなく焦点にあり、c = ae だけずれています。そこから見れば、遠い側は半楕円に、焦点とその切り口が作る三角形を足したものです。

      Af=12πab+12(2b)(c),c=aeA_{f}=\tfrac12\pi ab+\tfrac12(2b)(c),\qquad c=ae
    4. 全面積で割ると、ほとんどが約分で消えます。a も b も消え、驚くほどきれいな結果が残ります。割合は 2 分の 1 に、離心率を π で割ったものを足したものです。

      Afπab=12+bcπab=12+eπ\frac{A_{f}}{\pi ab}=\frac12+\frac{bc}{\pi ab}=\frac12+\frac{e}{\pi}
    5. この軌道の離心率を入れます。1 年の 63% 近くが外側の半分で過ぎます——惑星はそこで遅いだけでなく、生涯の 3 分の 2 をそこで過ごすのです。

      e=0.400:12+0.400π=0.5000+0.1273=0.6273e=0.400:\qquad \frac12+\frac{0.400}{\pi}=0.5000+0.1273=0.6273
    6. 次に地球の値、わずか 0.0167 を入れます。

      e=0.0167:12+0.00532=0.50532,2(0.00532)(365.25)=3.88 de=0.0167:\qquad \frac12+0.00532=0.50532,\qquad 2(0.00532)(365.25)=3.88\ \mathrm{d}

    解答

    遠側を進む半周期は、周期全体の ½ + e/π に当たる。画面上の軌道では 62.73%、地球では 50.53% である。後者の差は小さいが、無視できるほどではない。短軸の近側より遠側にいる期間のほうが、年間で 3.88 日長い。また、同じ離心率でも別の線で軌道を分ければ、暦上の季節の長さがそろわない理由がわかる。地球が近日点を通過するのは一月初めなので、北半球の冬は公転速度の大きい側に当たり、夏より五日ほど短い。この導出には、周期も質量も軌道の大きさも用いていない。必要なのは形だけである。

    Afπab=12+eπ:e=0.400⇒62.73%,e=0.0167⇒50.53%\frac{A_{f}}{\pi ab}=\frac12+\frac{e}{\pi}:\qquad e=0.400\Rightarrow62.73\%,\qquad e=0.0167\Rightarrow50.53\%

学習の道すじ

二つの値から導く軌道

参考文献 (2)
  • Kepler working from Tycho Brahe’s observations, and the laws themselves: J. Kepler, Astronomia Nova, 1609 — translated by W. H. Donahue as New Astronomy, Cambridge University Press, 1992. ISBN 978-0-521-30131-2.
  • Equal areas as conservation of angular momentum: H. Goldstein, C. Poole and J. Safko, Classical Mechanics, 3rd ed., §3.2. Addison-Wesley, 2002. ISBN 978-0-201-65702-9.