データを図で表す

数値を入力するか、データ例を選んでください。ドットプロット、ヒストグラム、箱ひげ図は共通の目盛りを使うので、同じ値がどの図でも同じ位置に並びます。その下には幹葉図と度数分布表。カテゴリのデータに切り替えると、棒グラフを描けます。

相対度数 fn\frac{f}{n}
四分位範囲 IQR=Q3−Q1\mathrm{IQR}=Q_3-Q_1
外れ値 x<Q1−1.5 IQRx>Q3+1.5 IQR\begin{aligned}&x<Q_1-1.5\,\mathrm{IQR}\\&x>Q_3+1.5\,\mathrm{IQR}\end{aligned}
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レッスン

理論 — データを図で表す

変数の分布とは、どの値がどれだけ現れるかを表したものです。質的変数は各個体をカテゴリに分け、量的変数は計算することに意味のある数値を与えます。

公式の導き方

  1. 変数の種類を確かめる。カテゴリなら度数を数えて棒グラフに、数値なら数直線上に表します。郵便番号や背番号のように、数字が単なる識別のための記号なら、質的変数です。
  2. 度数を数える。カテゴリや階級に入る個体の数を度数 f といい、f を個体の総数 n で割ったものを相対度数といいます。相対度数の合計は1です。小さい階級から順に相対度数を足したものが、累積相対度数です。
    f1n+f2n+⋯+fkn=1\frac{f_1}{n}+\frac{f_2}{n}+\dots+\frac{f_k}{n}=1
  3. 個々の値を残す:ドットプロットと幹葉図。ドットプロットは、数直線上の各データの位置に点を打ち、同じ値の点を積み重ねます。幹葉図は、各値を末尾以外の桁である「幹」と、末尾の桁である「葉」に分けます。たとえば47なら4 | 7です。葉の単位 u は、葉の数字がどの位を表すかを示します。u = 0.1なら、同じ4 | 7が4.7を表します。
    x=(10s+ℓ) ux=(10s+\ell)\,u
  4. 階級にまとめる:ヒストグラム。階級の幅 w と境界の位置 a を決めます。各階級には左端の値を含め、右端の値は含めません。棒の高さは、その階級の度数です。階級は数直線上に隙間なく並ぶので、棒も隙間なく接します。
    [a+jw, a+(j+1)w),j=0,1,2,…[a+jw,\ a+(j+1)w),\qquad j=0,1,2,\dots
  5. 五つの数で要約する:箱ひげ図。データを小さい順に並べます。中央値 M は中央の値で、n が偶数なら中央に並ぶ二つの値の平均です。Q₁とQ₃は、それぞれ下半分と上半分の中央値。n が奇数の場合、M はどちらの半分にも含めません。箱はQ₁からQ₃までを描き、箱の端から1.5 IQRを超えて離れた値は、外れ値として個別の点で示します。ひげは、外れ値を除いた最も端の値まで伸ばします。
    IQR=Q3−Q1,x<Q1−1.5 IQR  ∨  x>Q3+1.5 IQR\mathrm{IQR}=Q_3-Q_1,\qquad x<Q_1-1.5\,\mathrm{IQR}\ \ \lor\ \ x>Q_3+1.5\,\mathrm{IQR}
前提
四分位数の求め方は、計算機によって異なります。このページではTI-84やAP統計で使われる、データを上下の半分に分ける方法を採用しています。表計算ソフトの関数は値の間を補間するため、同じデータでもQ₁やQ₃が異なることがあります。

全プロセスの詳細解説

  1. 質的変数と量的変数 2 ステップ

    ある学校では、生徒ごとに(a)きょうだいの人数、(b)身長(cm)、(c)好きな教科、(d)郵便番号、(e)100 m走のタイムを記録しています。質的変数と量的変数に分け、量的変数のうち離散変数はどれか答えてください。

    1. 平均を求めることに意味があるか、考えてみましょう。平均身長やきょうだいの平均人数には意味があります。「好きな教科の平均」には意味がありません。郵便番号も数字で書きますが、平均を求めても意味はありません。

    2. 量的変数のうち、人数などを数えた値は整数しかとれません。一方、長さや時間などの測定値は、ある区間内のどの値でもとりえます。

    解答

    質的変数は(c)、(d)。量的変数は(a)、(b)、(e)で、このうち(a)は離散変数、(b)と(e)は連続変数です。

  2. 度数分布表と棒グラフ 3 ステップ

    20人の生徒に「ふだん、どうやって通学していますか」と尋ねると、自動車、バス、徒歩、自動車、自転車、バス、自動車、徒歩、自動車、バス、自動車、自転車、徒歩、自動車、バス、自動車、徒歩、自動車、バス、自動車という回答でした。相対度数を含む度数分布表を作り、最頻値を答えてください。また、どのグラフで表すのが適切でしょうか。

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    1. 回答ごとに人数を数えます。合計が n になることを確かめましょう。

      fcar=9,fbus=5,fwalk=4,fbike=2,9+5+4+2=20f_{\mathrm{car}}=9,\quad f_{\mathrm{bus}}=5,\quad f_{\mathrm{walk}}=4,\quad f_{\mathrm{bike}}=2,\qquad 9+5+4+2=20
    2. 各度数を n = 20 で割ります。

      920=0.45,520=0.25,420=0.20,220=0.10\frac{9}{20}=0.45,\qquad\frac{5}{20}=0.25,\qquad\frac{4}{20}=0.20,\qquad\frac{2}{20}=0.10
    3. 通学方法は質的変数なので、棒グラフで表します。回答のカテゴリごとに棒を描き、棒の間は空けます。並び順は、見やすいように選べます。

    解答

    自動車9人(45%)、バス5人(25%)、徒歩4人(20%)、自転車2人(10%)。最頻値は自動車です。適切なグラフは棒グラフです。

    mode=car,fn=45%\mathrm{mode}=\mathrm{car},\qquad\frac{f}{n}=45\%
  3. ドットプロットを読む 2 ステップ

    オールド・フェイスフル間欠泉の噴出間隔の最初の25件をドットプロットにしました。値は分単位で、47、47、51、51、52、52、54、54、55、62、62、69、74、74、78、78、79、79、83、84、84、85、85、85、88です。80分を超えた割合を求め、値がどのあたりに集まっているか答えてください。

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    1. 80より右にある点を数えます。83、84、84、85、85、85、88です。

      725=0.28\frac{7}{25}=0.28
    2. 分布の形を見ると、点は47〜55と74〜88に集まっています。その間にあるのは62、62、69だけです。

    解答

    80分を超えたのは25件中7件で、28%です。47〜55と74〜88の二つのまとまりがあり、その間には三件だけあります。

    725=28%\frac{7}{25}=28\%
  4. 幹葉図から中央値と四分位数を求める 3 ステップ

    同じ25件の噴出間隔を幹葉図に表し、中央値と四分位数を求めてください。

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    1. 十の位の4〜8を幹、一の位を葉として、葉を小さい順に並べます。

      47 751 1 2 2 4 4 562 2 974 4 8 8 9 983 4 4 5 5 5 8\begin{array}{r|l}4&7\,7\\5&1\,1\,2\,2\,4\,4\,5\\6&2\,2\,9\\7&4\,4\,8\,8\,9\,9\\8&3\,4\,4\,5\,5\,5\,8\end{array}
    2. n = 25なので、中央値は上から数えて13番目の葉が表す値です。

      M=x(13)=74M=x_{(13)}=74
    3. 中央値を除きます。下半分は最初の12個なので、Q₁は6番目と7番目の値の平均です。上半分は最後の12個なので、Q₃は全体の19番目と20番目の値の平均です。

      Q1=x(6)+x(7)2=52+542=53,Q3=x(19)+x(20)2=83+842=83.5Q_1=\frac{x_{(6)}+x_{(7)}}{2}=\frac{52+54}{2}=53,\qquad Q_3=\frac{x_{(19)}+x_{(20)}}{2}=\frac{83+84}{2}=83.5

    解答

    M = 74分、Q₁ = 53分、Q₃ = 83.5分です。

    M=74,Q1=53,Q3=83.5M=74,\qquad Q_1=53,\qquad Q_3=83.5
  5. ヒストグラムと中央値を含む階級 3 ステップ

    同じ25件の噴出間隔を、40から始まる幅10分の階級にまとめてください。各階級の相対度数と累積相対度数を求め、中央値がどの階級に入るか答えてください。

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    1. [40, 50)、[50, 60)、…の各階級に入る件数を数えます。50のように境界上にある値は、右側の階級に含めます。

      f=2, 7, 3, 6, 7,2+7+3+6+7=25f=2,\ 7,\ 3,\ 6,\ 7,\qquad 2+7+3+6+7=25
    2. 各度数を25で割り、さらに小さい階級から順に足していきます。

      f25=0.08, 0.28, 0.12, 0.24, 0.28;∑f25=0.08, 0.36, 0.48, 0.72, 1\frac{f}{25}=0.08,\ 0.28,\ 0.12,\ 0.24,\ 0.28;\qquad\sum\frac{f}{25}=0.08,\ 0.36,\ 0.48,\ 0.72,\ 1
    3. 中央値は13番目の値です。累積度数は[60, 70)までで12、[70, 80)までで18なので、13番目の値は[70, 80)に入ります。

      2+7+3=12<13≤2+7+3+6=182+7+3=12<13\le 2+7+3+6=18

    解答

    相対度数は8%、28%、12%、24%、28%。累積相対度数は8%、36%、48%、72%、100%です。中央値は[70, 80)に入ります。

    M∈[70, 80)M\in[70,\ 80)
  6. 外れ値の判定境界とひげの端 3 ステップ

    ニューカムによる光の所要時間の測定66件では、Q₁ = 24、M = 27、Q₃ = 31です。小さいほうから−44、−2、16、16と並び、大きいほうの値は37、39、40です。外れ値の判定境界と外れ値を求め、箱ひげ図のひげがどの値まで伸びるか答えてください。

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    1. 四分位範囲を求め、箱の両端からそれぞれ1.5 IQRだけ外側にある判定境界を計算します。

      IQR=31−24=7,24−1.5×7=13.5,31+1.5×7=41.5\mathrm{IQR}=31-24=7,\qquad 24-1.5\times7=13.5,\qquad 31+1.5\times7=41.5
    2. 13.5未満、または41.5を超える値が外れ値です。−44と−2は13.5未満で、41.5に達する値はありません。

      −44<13.5,−2<13.5,40<41.5-44<13.5,\qquad -2<13.5,\qquad 40<41.5
    3. ひげは、外れ値を除いた最も端の値まで伸ばします。小さい側は16、大きい側は40です。−44と−2は独立した点として描きます。

    解答

    判定境界は13.5と41.5、外れ値は−44と−2です。箱は24から31まで、中央値は27。ひげの端は16と40です。

    16, 24, 27, 31, 40;−44, −216,\ 24,\ 27,\ 31,\ 40;\qquad -44,\ -2
  7. 箱ひげ図からはわからないこと 2 ステップ

    クラスAの得点は40、48、50、51、53、57、58、59、60、62、78、80、81、83、84、86、87、89、92、100、クラスBの得点は40、43、47、50、54、56、59、62、66、69、71、74、78、81、84、86、90、94、97、100です。箱ひげ図を比較し、次に階級幅10点のヒストグラムを比較してください。

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    1. n = 20なので、中央値は10番目と11番目の値の平均です。上下の半分にはそれぞれ10個の値があるので、Q₁は全体の5番目と6番目、Q₃は15番目と16番目の値の平均になります。

      A: 53+572=55, 62+782=70, 84+862=85B: 54+562=55, 69+712=70, 84+862=85A:\ \frac{53+57}{2}=55,\ \frac{62+78}{2}=70,\ \frac{84+86}{2}=85\qquad B:\ \frac{54+56}{2}=55,\ \frac{69+71}{2}=70,\ \frac{84+86}{2}=85
    2. どちらも最小値は40、最大値は100なので、箱ひげ図は同じになります。ところが、[40, 50)から順にヒストグラムの棒を比べると、度数は異なります。

      A: 2, 6, 2, 1, 7, 1, 1B: 3, 4, 3, 3, 3, 3, 1A:\ 2,\ 6,\ 2,\ 1,\ 7,\ 1,\ 1\qquad B:\ 3,\ 4,\ 3,\ 3,\ 3,\ 3,\ 1

    解答

    二つの分布は異なりますが、五数要約はどちらも40、55、70、85、100で、箱ひげ図は同じです。クラスAには二つのまとまりがあり、62点と78点の間には誰もいません。ドットプロットと幹葉図では、この空白を正確に読み取れます。ヒストグラムにも二つのまとまりが見えますが、箱ひげ図からはどちらもわかりません。クラスBの得点は均等に広がっています。

    40, 55, 70, 85, 10040,\ 55,\ 70,\ 85,\ 100

補充問題(答えのみ)

  1. 12、15、15、18、20、22、25、31、47の五数要約を求め、47が外れ値かどうか答えてください。

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    12、15、20、28、47。上側の判定境界は47.5なので、47は外れ値ではありません。

    12, 15, 20, 28, 47;28+1.5×13=47.5>4712,\ 15,\ 20,\ 28,\ 47;\qquad 28+1.5\times13=47.5>47
  2. タイタニック号の乗船者2,201人のうち、885人は乗組員でした。乗組員の相対度数を求めてください。また、「船室等級」という変数を表すには、どのグラフが適切でしょうか。

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    885/2,201 ≈ 40.2%。棒グラフが適切です。

    8852201≈40.2%\frac{885}{2201}\approx40.2\%
  3. 葉の単位が0.1の幹葉図で、3 | 4と−0 | 2は、それぞれどの値を表しますか。

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    3.4と−0.2

    3.4,−0.23.4,\qquad -0.2
  4. オールド・フェイスフル間欠泉の噴出間隔272件を、40から始まる幅5分の階級にまとめると、最初の四つの階級の度数は1、20、32、24です。60分未満の噴出間隔は全体の何%でしょうか。

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    77/272 ≈ 28.3%

    1+20+32+24272=77272≈28.3%\frac{1+20+32+24}{272}=\frac{77}{272}\approx28.3\%
  5. ドットプロット、幹葉図、ヒストグラム、箱ひげ図のうち、個々のデータの値をすべて読み取れるのはどれですか。

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    ドットプロットと幹葉図です。ただし、幹葉図で読み取れるのは葉の単位までです。

  6. ある箱ひげ図ではQ₁ = 30、Q₃ = 50です。82は外れ値でしょうか。0はどうでしょうか。

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    82は外れ値です(上側の判定境界は80)。0は外れ値ではありません。下側の判定境界が0であり、0はその境界を下回らないからです。

    50+1.5×20=80<82,30−1.5×20=050+1.5\times20=80<82,\qquad 30-1.5\times20=0

噴出間隔の山は、階級幅5分で二つ、20分で一つ

全272件・階級幅5分を押すと、噴出間隔は50分付近と80分付近に集まり、間に谷を挟んだ二つの山が現れます。階級の幅を4倍にしたらどうなるか予想してから、全272件・階級幅20分を押してください。棒の度数は77、103、92で、山は一つ。最初の階級の始まりをどこに動かしても、一つのままです。この二つの図で、間欠泉のデータ自体は変わっていません。幅を2分まで狭めると、今度は山が8個に増えます。その大半は偶然のばらつきです。ヒストグラムの形には、描く側の選択が反映されます。二峰性の分布だと判断する前に、階級の幅を変えて確かめましょう。上のドットプロットには階級幅の設定がなく、スライダーの位置にかかわらず、二つのまとまりが見えます。

クラスAとクラスBの箱ひげ図は同じ

クラスA、続いてクラスBを押し、箱ひげ図を見てください。まったく動きません。どちらの五数要約も40、55、70、85、100で、外れ値のない箱ひげ図は、この五つの数だけで決まるからです。ドットプロットなら、違いはひと目でわかります。クラスAは62点と78点の間に誰もおらず、実際には二つの集団に分かれています。クラスBは40〜100に均等に広がっています。同じ五数要約をもつデータなら、箱ひげ図は同じになるので、途中の空白も、もう一つの山も、データの個数さえも読み取れません。複数の集団を並べて比べるには適していますが、一つの集団の分布の形を調べるには不向きです。

棒グラフの並び方から分布の形は語れない

タイタニック号の船室等級を押してください。一等325人、二等285人、三等706人、乗組員885人です。「度数の多い順に並べる」にチェックを入れると、右に裾の長いヒストグラムのように、棒が左から右へ低くなります。チェックを外すと、いったん低くなってから高くなります。この順序は自由に選べます。乗組員というカテゴリが一等より大きいわけでも小さいわけでもないので、ここで「歪んでいる」「対称である」といっても意味はありません。ヒストグラムの各階級は数直線上の位置が決まっているため、棒を並べ替えることはできません。棒同士が接しているのもそのためです。カテゴリごとに棒を離して描く棒グラフとは、この点が違います。質的変数は度数と割合で説明しましょう。たとえば、乗組員は乗船者2,201人の40.2%です。分布の形を論じるのは、数値を扱うときです。

学習の道すじ

統計学:データから比率へ

参考文献 (6)