式の展開と因数分解

括弧内の式を変えて、長方形がどう変化するか観察してください。4つの領域は展開式の4つの項に対応しています。「因数分解」に切り替えると、同じ図形を別の視点から見ることになります。

二つの式の積 (a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd(a+b)(c+d)=ac+ad+bc+bd
式の平方 (a±b)2=a2±2ab+b2(a\pm b)^{2}=a^{2}\pm2ab+b^{2}
平方の差 a2−b2=(a−b)(a+b)a^{2}-b^{2}=(a-b)(a+b)
整数係数で因数分解できる条件 b2−4ac=n2,n∈Zb^{2}-4ac=n^{2},\quad n\in\mathbb{Z}
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レッスン

理論 — 式の展開と因数分解

括弧を外して積を項の和に直すことを展開といいます。逆に、項の和を式の積に直すのが因数分解です。できる限り、整数係数の式の積で表します。

公式の導き方

  1. すべての項に、相手のすべての項を掛けます。 二項式どうしを掛けると、積は四つできます。長方形を分けた四つの領域にあたります。
    (px+q)(rx+s)=prx2+psx+qrx+qs(px+q)(rx+s)=prx^{2}+psx+qrx+qs
  2. 同類項をまとめます。 二つの帯状の領域はどちらも x の項なので、足し合わせて中項にまとめます。その和が、中項の係数を決めます。
    prx2+(ps+qr)x+qsprx^{2}+(ps+qr)x+qs
  3. 因数分解では、まず共通因数をくくり出します。 a、b、c の最大公約数に a と同じ符号をつけてくくり出すと、括弧内に残る三項式の x² の係数が正になります。
    3x2−12x−36=3(x2−4x−12)3x^{2}-12x-36=3(x^{2}-4x-12)
  4. 括弧の中に入る式を求めます。 x² + bx + c では、積が c、和が b になる二つの数を探します。a が 1 でないときは、積が ac、和が b になる二つの数を使って中項を分け、項を組にして共通因数をくくります。
    (−6)(2)=−12,  −6+2=−4x2−4x−12=(x−6)(x+2)6x2+5x−4=6x2+8x−3x−4=2x(3x+4)−(3x+4)=(2x−1)(3x+4)\begin{aligned}&(-6)(2)=-12,\ \ -6+2=-4\\&x^{2}-4x-12=(x-6)(x+2)\\[4pt]&6x^{2}+5x-4=6x^{2}+8x-3x-4\\&=2x(3x+4)-(3x+4)\\&=(2x-1)(3x+4)\end{aligned}
  5. 数を探す前に、判別式を確かめます。 整数係数の式の積に因数分解できるのは、b² − 4ac が平方数のときに限ります。平方数でなければ、いくら探しても見つかりません。
    ax2+bx+c=(px+q)(rx+s),  p,q,r,s∈Z  ⟺  b2−4ac=n2,  n∈Z\begin{aligned}&ax^{2}+bx+c=(px+q)(rx+s),\ \ p,q,r,s\in\mathbb{Z}\\&\iff b^{2}-4ac=n^{2},\ \ n\in\mathbb{Z}\end{aligned}

全プロセスの詳細解説

  1. マイナスの項を含む二つの式の積 2 ステップ

    (2x − 1)(3x + 4) を展開しましょう。

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    1. 最初の括弧内の各項に、次の括弧内の各項を掛けます。−1 は、どちらの項に掛けるときも符号をつけたまま計算します。

      (2x)(3x)+(2x)(4)+(−1)(3x)+(−1)(4)=6x2+8x−3x−4\begin{aligned}&(2x)(3x)+(2x)(4)+(-1)(3x)+(-1)(4)\\&=6x^{2}+8x-3x-4\end{aligned}
    2. 中央の二つの積はどちらも x の項なので、同類項としてまとめられます。

      6x2+(8−3)x−4=6x2+5x−46x^{2}+(8-3)x-4=6x^{2}+5x-4

    解答

    6x² + 5x − 4。

    (2x−1)(3x+4)=6x2+5x−4(2x-1)(3x+4)=6x^{2}+5x-4
  2. 式の平方 4 ステップ

    (2x − 3)² を展開しましょう。また、4x² − 12x + 9 という式だけを見て、式の平方になっていると判断するには、どこに注目すればよいでしょうか。

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    1. 式の平方は、同じ式どうしの積です。ほかの積と同じように中項が現れ、その値は括弧内の両項の積の 2倍になります。

      (2x−3)2=(2x)2+2(2x)(−3)+(−3)2=4x2−12x+9\begin{aligned}(2x-3)^{2}&=(2x)^{2}+2(2x)(-3)+(-3)^{2}\\&=4x^{2}-12x+9\end{aligned}
    2. よくある間違いは、この中項を落としてしまうこと。x に値を一つ代入するだけで、間違いを確かめられます。

      (2x−3)2≠4x2+9:x=1: (2−3)2=1,4+9=13(2x-3)^{2}\ne4x^{2}+9:\qquad x=1:\ (2-3)^{2}=1,\quad4+9=13
    3. 逆にたどると、初項と定数項はそれぞれ平方の形で、中項はそれらの平方根の積に符号をつけて 2倍したものです。ここでは −12x = −2(2x)(3) なので、括弧内の符号はマイナスになります。

      4x2=(2x)2,9=32,12x=2(2x)(3)4x^{2}=(2x)^{2},\quad9=3^{2},\quad12x=2(2x)(3)
    4. 判別式を使えば、見当をつけなくても確かめられます。判別式が 0 なので、二つの解が一致し、二つの因数も同じ式になります。

      b2−4ac=(−12)2−4(4)(9)=144−144=0b^{2}-4ac=(-12)^{2}-4(4)(9)=144-144=0

    解答

    4x² − 12x + 9 = (2x − 3)²。 4x² + 9 ではありません。x = 1 のとき、(2x − 3)² の値は 1 ですが、4x² + 9 の値は 13 です。

    (2x−3)2=4x2−12x+9(2x-3)^{2}=4x^{2}-12x+9
  3. 三つの式の積 4 ステップ

    (x + 2)(x − 1)(2x + 3) を展開しましょう。

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    1. まず、二つの括弧を選んで掛け合わせます。このツールで計算できるのは、ここまでです。

      (x+2)(x−1)=x2−x+2x−2=x2+x−2(x+2)(x-1)=x^{2}-x+2x-2=x^{2}+x-2
    2. 次に、できた三項式に残りの括弧を掛けます。三項式の各項に、2x + 3 の両項をそれぞれ掛けるので、積は六つできます。

      (x2+x−2)(2x+3)=2x3+3x2+2x2+3x−4x−6\begin{aligned}&(x^{2}+x-2)(2x+3)\\&=2x^{3}+3x^{2}+2x^{2}+3x-4x-6\end{aligned}
    3. 同類項をまとめます。3x² と 2x² で 5x²、3x と −4x で −x です。

      =2x3+5x2−x−6=2x^{3}+5x^{2}-x-6
    4. 計算しやすい値を代入して確かめましょう。x = 1 なら中央の括弧内が 0 になるので、積も 0。展開した式の値も 0 になるはずです。

      x=1:(3)(0)(5)=0,2+5−1−6=0x=1:\quad(3)(0)(5)=0,\qquad2+5-1-6=0

    解答

    2x³ + 5x² − x − 6。

    (x+2)(x−1)(2x+3)=2x3+5x2−x−6(x+2)(x-1)(2x+3)=2x^{3}+5x^{2}-x-6
  4. a = 1 のときの因数分解 4 ステップ

    x² − 2x − 15 を因数分解しましょう。

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    1. (x + m)(x + n) を展開すると、探す数の条件がわかります。積が −15、和が −2 になる二つの数です。

      (x+m)(x+n)=x2+(m+n)x+mnmn=−15,m+n=−2\begin{aligned}&(x+m)(x+n)=x^{2}+(m+n)x+mn\\&mn=-15,\quad m+n=-2\end{aligned}
    2. 積が −15 になる整数の組を書き出します。積が負なので、片方は正、もう片方は負です。

      −15=1×(−15)=(−1)×15=3×(−5)=(−3)×5\begin{aligned}-15&=1\times(-15)=(-1)\times15\\&=3\times(-5)=(-3)\times5\end{aligned}
    3. 和が −2 になるのは、3 と −5 の組だけです。

      m=−5, n=3:(−5)(3)=−15,−5+3=−2m=-5,\ n=3:\qquad(-5)(3)=-15,\quad-5+3=-2
    4. 展開して元の式に戻るか確かめます。

      (x−5)(x+3)=x2+3x−5x−15=x2−2x−15(x-5)(x+3)=x^{2}+3x-5x-15=x^{2}-2x-15

    解答

    (x − 5)(x + 3)。

    x2−2x−15=(x−5)(x+3)x^{2}-2x-15=(x-5)(x+3)
  5. 機能するかを確かめるための6x² + 5x − 4の因数分解 7 ステップ

    6x² + 5x − 4 を因数分解しなさい。また、因数分解可能であるかどうかを事前に判定しなさい。

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    1. まず判別式を計算します。ほんの1行の計算で、因数を探す意味があるかどうかを即座に判断できます。

      b2−4ac=52−4(6)(−4)=25+96=121b^2 - 4ac = 5^2 - 4(6)(-4) = 25 + 96 = 121
    2. 121 は 11² です。したがって整数の範囲で因数分解が可能だとわかります。これで心置きなく探索を始められます。

      121=112121 = 11^2
    3. 方程式の解もまた、この判別式の値から導かれます。判別式が平方数であるため、解は有理数になります。

      x=−5±1112=12,  −43x = \frac{-5 \pm 11}{12} = \tfrac{1}{2}, \; -\tfrac{4}{3}
    4. 解が 1/2 であれば因数 (2x − 1) を持ち、解が −4/3 であれば因数 (3x + 4) を持つことになります。分母を払う操作によって、解がそのまま括弧の式へと変換されます。

      (2x−1)(3x+4)(2x - 1)(3x + 4)
    5. 常に展開して確認する習慣をつけてください。中央の2つの領域は 8x と −3x であり、これらを足し合わせると元の式の 5x に一致します。

      6x2+8x−3x−4=6x2+5x−4  ✓6x^2 + 8x - 3x - 4 = 6x^2 + 5x - 4 \;\checkmark
    6. 今度は定数項を−5に変え、最初の手順を繰り返す。判別式は25 + 120 = 145となる。これは平方数ではないため、整数の辺をもつ長方形は存在せず、探す必要もない。

      52−4(6)(−5)=25+120=145  ≠  k25^2 - 4(6)(-5) = 25 + 120 = 145 \;\neq\; k^2
    7. ここでこのツールの役割は終わり、数学的な概念の区別が重要になってきます。6x² + 5x − 5 は実数の範囲であれば完全に因数分解でき、√145 を含む括弧の式として表せます。「因数分解できない」という言葉は、常に「私たちが合意した数の範囲では不可能である」という意味を含んでおり、その合意は通常は語られません。

      6x2+5x−5=6(x−−5+14512)(x−−5−14512)6x^2 + 5x - 5 = 6\left(x - \tfrac{-5 + \sqrt{145}}{12}\right)\left(x - \tfrac{-5 - \sqrt{145}}{12}\right)

    解答

    (2x − 1)(3x + 4)。判別式が 121 = 11² となることが、探索を始める前からこの結果を保証していました。−4 を −5 に変えると判別式は 145 となり平方数ではなくなります。式は整数の範囲では因数分解できなくなりますが、実数の範囲では依然として因数分解可能です。

  6. まず共通因数をくくる 4 ステップ

    3x² − 12x − 36 を完全に因数分解しましょう。

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    1. 係数はどれも 3 で割り切れるので、まず 3 をくくり出します。

      3x2−12x−36=3(x2−4x−12)3x^{2}-12x-36=3(x^{2}-4x-12)
    2. 括弧内は a = 1。積が −12、和が −4 になる二つの数は −6 と 2 です。

      mn=−12,m+n=−4:m=−6, n=2mn=-12,\quad m+n=-4:\qquad m=-6,\ n=2
    3. くくり出した 3 を前につけます。

      3x2−12x−36=3(x−6)(x+2)3x^{2}-12x-36=3(x-6)(x+2)
    4. (3x − 18)(x + 2) も、展開すれば元の三項式に戻ります。ただし、最初の括弧内には共通因数 3 が残っています。因数分解はまだ途中なので、完全に因数分解するよう求められた試験では減点されます。

      (3x−18)(x+2)=3(x−6)(x+2)(3x-18)(x+2)=3(x-6)(x+2)

    解答

    3(x − 6)(x + 2)。

    3x2−12x−36=3(x−6)(x+2)3x^{2}-12x-36=3(x-6)(x+2)
  7. x² の係数が負のとき 4 ステップ

    12 + 4x − x² を因数分解しましょう。

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    1. 次数の高い順に並べ、−1 をくくり出します。これで括弧内の x² の係数が正になります。

      12+4x−x2=−(x2−4x−12)12+4x-x^{2}=-(x^{2}-4x-12)
    2. 括弧内で探すのは、積が −12、和が −4 になる数なので、−6 と 2 です。

      x2−4x−12=(x−6)(x+2)x^{2}-4x-12=(x-6)(x+2)
    3. 外のマイナスを最初の括弧内に入れることもできます。採点基準の解答例では、この形がよく使われます。

      −(x−6)(x+2)=(6−x)(x+2)-(x-6)(x+2)=(6-x)(x+2)
    4. x = 0 で確かめます。元の式の値は 12、(6)(2) も 12 です。

      x=0:(6)(2)=12x=0:\quad(6)(2)=12

    解答

    −(x − 6)(x + 2)。これは (6 − x)(x + 2) と同じです。

    12+4x−x2=(6−x)(x+2)12+4x-x^{2}=(6-x)(x+2)
  8. 2乗の差と、8,051 という数 7 ステップ

    (x − 5)(x + 5) を展開し、なぜ中央の項が消えるのかを述べてください。次に 95 × 105 を暗算で求め、同じ図が数そのものを分解できるかどうかを判断しましょう。

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    1. 長方形の四つの部分を、読む順に並べます。x² を担う角、二本の帯、そして定数の角です。

      x⋅x  +  x⋅5  +  (−5)⋅x  +  (−5)⋅5x\cdot x \;+\; x\cdot 5 \;+\; (-5)\cdot x \;+\; (-5)\cdot 5
    2. 二本の帯は 5x と −5x です。これらは打ち消し合い、パネルが表示する三項式には中央の項がまったくありません。

      =x2+5x−5x−25=x2+0x−25= x^{2} + 5x - 5x - 25 = x^{2} + 0x - 25
    3. 判別式の行には 100 と表示されています。100 は 10² という平方数なので、整数係数の式の積に因数分解できます。今回は、その積から出発したので、因数分解できることはすでにわかっています。

      b2−4ac=02−4(1)(−25)=100=102b^{2}-4ac = 0^{2} - 4(1)(-25) = 100 = 10^{2}
    4. 項が打ち消し合ったのは偶然ではありません。二つの括弧に同じ数を逆の符号で入れると、帯状の領域は同じ長方形になります。それを一方で足し、もう一方で引くので、どんな数でも打ち消し合います。

      (x+q)(x−q)=x2+qx−qx−q2=x2−q2(x+q)(x-q) = x^{2} + qx - qx - q^{2} = x^{2} - q^{2}
    5. この議論のどこにも、x が文字であることは要求されていません。そこに 100 を入れれば、掛け算が引き算に変わります。

      95×105=(100−5)(100+5)=1002−52=10,000−25=9,97595 \times 105 = (100-5)(100+5) = 100^{2} - 5^{2} = 10{,}000 - 25 = 9{,}975
    6. どんな二つの数も、中点とその両側の差として書けます。ですからこれは、平均が扱いやすいどんな組にも使えます。

      47×53=(50−3)(50+3)=2,500−9=2,49147 \times 53 = (50-3)(50+3) = 2{,}500 - 9 = 2{,}491
    7. 逆向きに読むと、こちらのほうが難しい仕事をこなします。8,051 を因数分解するには、それを別の平方数の分だけ上回る平方数を探します。最初に見つかるのが 90² で、二つの括弧がそのまま因数です。これがフェルマーの因数分解法であり、83 と 97 のように二つの因数が近い位置にあるときにこそ速く働きます。

      902−8,051=8,100−8,051=49=72  ⟹  8,051=83×9790^{2} - 8{,}051 = 8{,}100 - 8{,}051 = 49 = 7^{2} \;\Longrightarrow\; 8{,}051 = 83 \times 97

    解答

    x² − 25、そして 95 × 105 = 9,975。 二つの帯状の領域は大きさが等しく符号が逆なので、中項が消えて x² − q² が残ります。この恒等式を逆に使うと、式だけでなく数も因数分解できます。8,051 = 90² − 7² = 83 × 97。

    a2−b2=(a−b)(a+b)⟺N=m2−d2=(m−d)(m+d)a^{2}-b^{2} = (a-b)(a+b) \qquad\Longleftrightarrow\qquad N = m^{2}-d^{2} = (m-d)(m+d)

補充問題(答えのみ)

  1. (3x − 2)(x + 5) を展開しましょう。

    答えを表示

    3x² + 13x − 10

    3x2+13x−103x^{2}+13x-10
  2. (x − 4)(x + 1)(x + 3) を展開しましょう。

    答えを表示

    x³ − 13x − 12

    x3−13x−12x^{3}-13x-12
  3. x² + x − 20 を因数分解しましょう。

    答えを表示

    (x + 5)(x − 4)

    (x+5)(x−4)(x+5)(x-4)
  4. 10x² − 11x − 6 を因数分解しましょう。

    答えを表示

    (2x − 3)(5x + 2)

    (2x−3)(5x+2)(2x-3)(5x+2)
  5. 2x² − 18 を完全に因数分解しましょう。

    答えを表示

    2(x − 3)(x + 3)

    2(x−3)(x+3)2(x-3)(x+3)
  6. x² − 7x を因数分解しましょう。

    答えを表示

    x(x − 7)

    x(x−7)x(x-7)
  7. 2x² + 3x − 4 は整数係数の式の積に因数分解できますか。

    答えを表示

    できません。判別式は 41 で、平方数ではないからです。

    b2−4ac=41b^{2}-4ac=41

FOILの4文字は4つの長方形

展開の式の横に、辺の長さが x + 2 と x + 3 の長方形を置いてみましょう。それぞれの辺を二つに分けると、長方形は四つの領域に分かれます。面積が x² の部分、3x と 2x の帯状の部分、そして隅にある面積 6 の部分です。この四つの面積が展開で現れる四つの項にあたり、その和は長方形全体の面積になります。これが、括弧を外して積を計算するということです。どの領域から計算しても、結果は同じ。掛ける順番を覚える語呂合わせがどれも使えるのはそのためですし、語呂合わせがなくても困らない理由もここにあります。係数を負にすると、それに接する領域が淡い色と破線で表示されます。負の面積は、引き算を表します。図なら符号が変わっても意味を追えますが、順番だけの語呂合わせでは、そこまではわかりません。

因数分解も扱う図形は同じ。だからこそ難しいのです

因数分解に切り替えると、問いの向きが逆になる。面積がわかっているとき、辺の長さは何だったのか。新しい考え方が加わるわけではない。ただし、展開は計算であるのに対し、因数分解は探索である。4つの部分がひとつの面積として与えられ、それらを長方形に並べる方法を見つけなければならない。この非対称性があるため、一方は手順として、もう一方はこつとして教えられる。同じ非対称性によって、2つの素数の積を求めるのは容易でも、その積を素因数分解することはRSAの基礎となる。

探索を始める前に結果を見抜く、1つの判定法

因数を探し始める前に、b² − 4acを計算する。これが平方数なら三項式は整数の範囲で因数分解できる。平方数でなければ該当する並べ方はなく、いくら試しても見つからない。因数分解できない例を押してみよう。x² + x + 1の判別式は−3なので、対応する長方形そのものが存在しない。この判別式は、二次方程式の解の個数を決めるものでもある。両者の関係は偶然ではない。長方形の辺は姿を変えた解であり、整数の辺を求めることは有理数解を求めることに当たる。aを1から8まで、bとcを−12から12まで動かしてすべての三項式を調べると、判別式が平方数になるものは733個あり、その733個はすべて因数分解できる。

学習の道すじ

二次式を超えて